学びのすゝめ
筆者:岩田屋本店 本館7階 学 IWATAYA担当 因幡
―はじめに
美しい文字は人の魅力を2割増しにしてくれる、と思っています。
最近そう感じたのは、友人の結婚式で受付を務めた時のことでした。
ある方に丁寧に差し出されたのし袋の表書きには、きちんと整った綺麗な字が並んでいました。
その文字を見た時にその人がより知的で魅力的に見えて、一種の憧れのようなものを感じたからです。
デジタルツールが発達して文字を書く機会は以前より確実に減りましたが、
大切な場面での名前書きや、日々何気なく書く書類、思いを込めた手紙など、
少ない機会だからこそ、人の印象に残ることがあると思います。
みなさまも思い当たるような場面があるのではないでしょうか?
綺麗な文字を書きたいけれど、硬い文章の練習ばかりだと長続きしないかも・・・
今回はそんな方にもおすすめしたい、
「常用文字」から「ポップ文字」までさまざまな場面に活かせる文字を学べる
『褒められ文字講座』を実際に受講しました。
―講師紹介
bimoji、文字インストラクター
大分出身、長崎在住。日本習字四段。長崎へ転居を機に美文字講座を10年行っている。
カフェの看板デザインや、お店のお品書きの作成など幅広く活動。
手書き文字をInstagramやFacebookに投稿しており、基本の常用の文字から、ポップ文字の可愛いメッセージカードまで、
さまざまな場面で使える文字のレッスンが人気。
現代書道として型にはまらず人が見て心地よい文字をレクチャーしています。
―基本の「き」
講座に入ると最初に練習するのがこのシートです。(ボールペン字の場合)
この正方形のマスに「あいうえお」を書いていくのは、何だか懐かしい気もしてきます。
なぞることからスタートするのですが、これが意外と字に癖がある人ははみ出してしまうのだとか。
竹村先生の講座では、『筆ペンまたはボールペン』を選択して受講可能で、途中で切り替えてどちらも練習することもできます。
今回私はこれからの季節に欠かせない、年賀状の宛名書きをレッスンしていただきました。
―宛名書きに挑戦
(左)筆者 (右)竹村先生
まずはレッスン前の私の実力を。
普段筆ペンを持つ機会がない私は、全身に力が入ってしまいました。(必死です。)
出来栄えは、、、見本と比べると一目瞭然ですね。
私が書いた字は筆の抑揚が少なく力強くなりすぎてしまいました。
先生のお手本のような、大人の素敵文字を書くポイントを教わりたいと思います。
最初に指摘されたのはペンの持ち方と姿勢です。
この2つを正すことで、ちょうどよく力を抜いた字を書くことが出来ます。
各文字についても「右の払いが大きくなりやすい、田の字の縦棒が内側に入りやすい、、」
など私の字の癖について教えていただきました。
アドバイスをもとに再チャレンジしたのがこちらです。
(左)1回目 (中)2回目 (右)見本
1回目より各文字に抑揚が出て、全体のバランスも良くなったのではないでしょうか?
教えていただいた「字の癖」を意識するだけでも、かなり改善されました。
通って練習を重ねることで徐々に癖が取れ、美しい文字になります。
―いろんな種類の文字
常用文字の他にも、贈り物に添えるメッセージカードや、季節のご挨拶などさまざまな場面で活躍する「ポップ文字」も教えてくださいます。
クッキーを乗せている(左の画像)英語のおしゃれな紙、こちらも手書きです。
「意外と簡単に書けるんですよ。」とのこと。こんなに可愛い紙でお菓子をお出しして、しかも手書きというサプライズは“おもてなし”にも良いですね。
受講生の中で最近人気だったのがこちらのメニュー表なんだとか。
お家時間が増えた今、「自宅での食事の際に用意して家族で楽しみたい!」と
受講生の方たちが練習された、という素敵なお話を伺いました。
カフェの看板や、お店のメニュー表など手掛けられている竹村先生ならではの、
“文字の使い分け”が出来る講座ですね。
―最後に
書道というと「静かに黙々と練習する」というイメージでしたが、今回受講をしてみて、竹村先生の講座は「基本の常用文字」は押さえつつも、「日常の生活をおしゃれに彩る文字」も学ぶことが出来る楽しい講座でした。
先生もこの作品から感じ取れるように、遊び心のあり明るくて素敵な方です。
・褒められ文字講座(筆ペン・ボールペン字):金曜日クラスはこちら
・褒められ文字講座(筆ペン・ボールペン字):土曜日クラスはこちら
次回は「さよなきどりのドライフラワーレッスン」のnao先生の講座に潜入したいと思います。
お楽しみに。
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