美術

薩摩焼 十五代 沈 壽官展

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2023/03/22

このたび、岩田屋三越では日本橋三越本店350周年を記念した展覧会として「薩摩焼十五代沈壽官展」を開催する巡びとなりました。

朝鮮半島から陶エが海を渡って遥かなる薩摩の地で焼きものを伝えてから400余年。

温かみのある象牙色の艶やかな陶器。

緻密にデザインされた透かし彫りと気品ある色彩の絵付けの白薩摩は、他に類のない美しい作品として珍重されてまいりました。

脈々と受け継がれてき た薩摩焼の歴史と技術を、十五代 沈壽官はしっかりと受け止めながら現代に生きる人間として

「今」の薩摩焼を表現しています。

多くのみなさまにご高覧いただけましたら幸甚でございます。

 

(画像)『薩摩二種彫龍耳香爐』径20.5×高17㎝/2,200,000円

二種類の透かし彫が入った珍しい香爐。耳には青龍と緑龍を配置し底部には青々とした海原が波文様として描かれている。脚は鬼面となっており、古来より魔よけの意味を持つ。

大和 佳太・田中修吾 二人展

略歴

1983年 早稲田大学 卒業

1988年 イタリア国立美術陶芸学校 GAETANO BALLARDINIファエンツァ校専攻科 卒業

1990年 大韓民国京畿道 金一萬土器工場にてキムチ壺製作 修業

1999年 1月15日、十五代 沈 壽官を襲名

2001年 8月大韓民国ソウル「世界陶磁器EXPO2001」出品

2002年 3月米国ニューヨークASIA SOCIETYにて「NEW WAY OF TEA」透彫香爐 出品

2003年 9月大韓民国ソウル 錦湖美術館にて「現代韓日陶芸展-共生を目指して-」 参加

     錦湖美術館買い上げ

2006年 1月内閣総理大臣官邸 薩摩蝶乗花瓶 常設展示

2010年 10月フランス パリ エトワール美術館にて「歴代沈壽官展」開催

2013年 10月大韓民国 芸術の殿堂にて「沈壽官展-薩摩で咲いた朝鮮陶工の芸術の魂-」開催

2015年 11月鹿児島陶芸家協会会長 就任

2021年 2月駐鹿児島大韓民国名誉総領事に任命される

 

 

 

 

爽やかな季節になって参りました。

3年の長期に渡ったコロナ禍はさまざまな課題を私達に与えてくれました。

先の見えない時代の中で、手探りで前に進もうとする時、当然のように転ばぬようにと安全第一を掲げて進めます。

しかし、それは結果的に自らを萎縮させ、挑戦者としての立場ではなく安全第一を至上命題にしてしまいがちでした。

私達の先人達は、陶芸の世界で三つの事に挑んで参りました。

それは、

1、焼成前の丹念な作り込み。

2、1260℃への挑戦。

3、無事に生還した作品に対する惜しみない装飾。

温度計も電気もガスも無かった時代の先人達の勇気に、再び私達は学ぶべきであると考えます。

工房の職人達と共に先人達の精神を受け継ぐべく、これからも陶芸の持つ魅力を、守り続けて参りたいと思います。

ご高覧の程、宜しくお願い申しあげます。

 

十五代 沈 壽官

 

 

 

 

大和 佳太・田中修吾 二人展

『薩摩六種彫筒型香爐』径13×高17㎝/3,300,000円

 

薩摩には六種類の透彫があり、その全てを使った技術で制作された香爐(籠目、亀甲、麻葉、格子、縦網、七宝)。香爐の全面に彫を施すことは、焼成の際に素地のキレなどのリスクが高まり、制作には長い時間と忍耐力が必要とされる。繊細な線で菊が豪華に描かれ品格のある作品になっている。

 

 

 

 

大和 佳太・田中修吾 二人展

『薩摩子乗花瓶』径24×高41㎝/2,200,000円

 

ネズミは十二代沈壽官の作品にも多く登場し、子孫繁栄の意味が込められている。まるでいまにも動き出しそうな豊かな表情である。金・白・プラチナの三色を使った十五代らしさが伺える作品。白いネズミは毛も絵付で表現されている。

 

 

 

 

特別企画品

画像

『薩摩籠目蓋透瓔珞文香爐』径9.5×高10㎝/350,000円

 

火屋には籠目の透かし彫、本体には瓔珞紋が描かれた格調高い香爐。脚は菊の葉をイメージしており、小さい香爐であるが十五代 沈 壽官が大切にしている「品格」が伺える作品。岩田屋三越の為に制作された特別企画品です。

※ご予約にて承ります。

※数量に限りがある商品もございますので、品切れの際はご容赦ください。
※価格はすべて、税込です。

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