美術
岩田屋三越美術画廊では、田中千智の個展を開催いたします。田中千智は、2023年に福岡市美術館で大規模な回顧展を開催。併せて3年間限定で展示される巨大壁画に、毎年現地で加筆していく「生きている壁画」が現在も美術館内で公開しています。今、福岡で注目されている気鋭の画家の一人です。彼女はアクリル絵具を使ったフラットな漆黒の背景に、艶やかな油彩で人物を描くという独自の手法を開拓しました。また漆黒の中にきらめく風景など、相反する要素が組み合わされた幻想的な作品ばかりです。そして、昨年から能古島(福岡市)にアトリエを構え、彼女の目に映る自然や風景も一変し、画面に広がる色彩も少しずつ変化を見せています。この2年の間に新しく描かれた作品群を中心に約60点を展示販売いたします。
「船」2024 F8(38×45.5cm)油彩、アクリル、キャンバス
渡船場
2024
F8(38 × 45.5 cm)
油彩、アクリル、キャンバス
木と人
2024
F8(38 × 45.5 cm)
油彩、アクリル、キャンバス
ひまわり
2024
F8(38 × 45.5 cm)
油彩、アクリル、キャンバス
雨の日
2024
F8(38 × 45.5 cm)
油彩、アクリル、キャンバス
田中千智「生きている壁画(2023年制作)」撮影:山﨑 信一(スタジオパッション)
田中千智「生きている壁画(2024年制作)」撮影:山﨑 信一(スタジオパッション)
福岡市美術館では、2023年から3年間限定で展示される巨大壁画に、毎年現地で加筆していく「生きている壁画」が現在も美術館で公開されています。1年目の制作は、2023年1月に行われました。夜の森の風景が広がっています。田中千智作品の特色である黒い画面を背景に、色とりどりの服を着た子どもたちが光っているように見えます。へび、ふくろう、オオカミは、静かに子どもたちを見守るかのよう。地面の白い部分には柔らかいタッチで絵の具が置かれ、はかなげな印象になっています。2年目の制作は、2024年1月に行われました。明かりが灯ったかのように、三角形状の黄色い背景が現れました。森の背後に空間が生まれています。右手には船と港の風景が左手には街が見えます。色彩豊かなモチーフが増える一方で、戦争や災害を思わせる炎や壊れた家々があり、現実とリンクするかのようです。最後の年の制作は、2025年1月7日(金)から31日(金)の期間に行われ、巨大壁画がどう変化したのか、ぜひ福岡市美術館にてご覧ください。2025年12月末まで展示の予定です。
田中 千智 / Chisato Tanaka
1980年兵庫県生まれ、福岡県糸島市出身。中学生の頃から油絵を描き始める。1998年九州産業大学付属九州高校デザイン科卒業。2005年多摩美術大学美術学部絵画学科油画專攻卒業。2006年より福岡を拠点に画家として活動を開始。近年は国内で多数の展覧会を開催するほか、韓国・シンガポール・台湾・英国など海外での展覧会にも出品多数。また書籍の装丁画やパッケージのカバーアートなど、幅広い活動を行なっている。2019年に西日本文化賞 奨励賞、2024年に福岡県文化賞奨励賞を受賞。
主な展覧会は、2014年「第5回福岡アジア美術トリエンナーレ」福岡アジア美術館(福岡)、2016年「I am a painter」横浜市民ギャラリー(横浜)、2021年「九州洋画 I:大地の力‐Black Spirytus」久留米市美術館(福岡)、2022年「1000のキャンバス」Bunkamura Gallery(東京)、2023年「地平線と道」福岡市美術館(福岡)など。
現在、福岡市美術館で期間限定公開する巨大壁画、「生きている壁画」の公開および現地制作のプロジェクトが進行しています。2025年1月7日(火)~1月末迄の期間に美術館内で、最終年の現地制作を行います。(壁画の公開は2025年12月末迄)
※数量に限りがある商品もございますので、品切れの際はご容赦ください。
※価格はすべて、税込です。
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