美術
日本美術院は明治31年(1898年)岡倉天心を中心に、横山大観、下村観山、菱田春草らが「東洋美術の伝統維持と新しい時代の開発」を目指して設立した日本画の研究団体です。活動中断期もありましたが、大正2年(1913年)の天心の死をきっかけに、その遺志の達成を期して横山大観らが、翌年日本美術院を再興。10月には日本橋の三越呉服店(現日本橋三越本店)を会場に「日本美術院再興記念展覧会」を開催、現在に至ります。「院展」は毎年、春と秋の2回開催されますが、「春の院展」の名前は、東京・日本橋で4月に開催される事に由来します。今展で77回を迎え秋に行われる院展に比べ応募作品も多く、日本画初心者の勉強の場としての役割を果たしているもの特徴です。会場では九州に在住・出身の作家やゆかりのある作品を中心に現代日本画壇の中枢をになう同人の最新作、一般公募から選ばれた優秀作など、100点を展示いたします。
■作家解説及びサイン会の開催はございません。予めご了承ください。
◎主催:公益財団法人日本美術院、西日本新聞社
福岡展会場運営:株式会社三越伊勢丹ホールディングス
※三越伊勢丹グループはサステナビリティ活動の一環として「春の院展」を開催し、芸術振興に取り組んでいます。当社グループのサステナビリティ活動についてはこちら
春季展賞(郁夫賞)
「冬の心臓」守 みどり
春季展賞
「虎落笛」須田 健文
外務大臣賞・奨励賞
「マリーナの午後」荒木 恵信
「不二」井出 康人(同人)
パリの踊り子に魅せられ、彼女を描き続けてきました。そのうちに人間の内にあるものから、目にすることはできないけれど、そこにいる神々へと対象は変化していきましたが、コロナ禍でパリへの取材は遠退いてしまいました。そこで改めて日本を振り返ってみると、日本とパリの自然観、宗教観は、岡倉天心の不二一元論を思い起させるものでした。「貴方は私であり、私は貴方である。」というバリ・ヒンドゥー教に通じています。これを機に、日本の神の象徴を考えてみました。自然崇拝・信仰を代表する山として富士山があり、日本での題材・主題となる最初の挑戦だと感じています。現在の世界に明るい未来が来る事を願い、富士を不二として描こうと思いました。
「朝顔」田淵 敏夫(同人)
朝顔は夏の花ですが、秋を過ぎ実を付けても花を咲かし続けます。やがて実が十分に育った頃、その役目を終えて枯れていくのです。
「雲湧く(トレドにて)」吉村 誠司(同人)
スペイン・トレドでのスケッチです。広大な大地から湧き上がる雲に惹かれました。
「樹韻」稲員 頼子
新型コロナウイルス感染症の影響を受けられた皆さまに、こころからお見舞い申しあげます。
ご来場に際し以下の内容について、ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。
●会場内では、常にマスク着用をお願いいたします。
●会場混雑を避けるため、入口でお待ちいただく場合がございます。
●体温が37.5度以上の方およびマスクを着用されていない方のご入場をお断りする場合がございます。
※掲載の情報につきましては、諸般の事情により予告なく変更・中止させていただく場合がございます。予めご了承ください。
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