美術

重要無形文化財保持者 前田昭博 白瓷展

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2025/11/11

【ごあんない】

このたび、岩田屋三越では、「重要無形文化財保持者 前田昭博白瓷展」を開催させていただく運びとなりました。
前田さんは、2013年「白磁」部門で重要無形文化財保持者の認定を受けられました。
白磁の魅力は、なんといってもその白さ。前田昭博さんは、造形にこだわり続けたことで、かたちから生まれる温かみのある独特の白の世界を確立されました。
自身の手から生み出されるフォルムは、自然光の中で柔らかなやさしい陰影を作り出しながらも緊張感に満ちています。
この対立する魅力が並立してしまうおもしろさは、私たちに新しい白瓷の魅力を教えてくれます。
九州初個展となる本展では、壺、鉢、茶碗など新作約 30点を発表いたします。
ぜひこの機会にご来場賜り、重要無形文化財保持者 前田昭博さんの世界をご堪能くださいますようご案内申しあげます。

令和7年 11月吉日 岩田屋三越美術画廊

 

【トップ画像】『白瓷面取壺』 巾 20.6 × 高 25.8 cm
 

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『白磁捻壺』  巾 22.6 × 高 36.9 cm


【ごあいさつ】

大学時代に、絵も色も付けていない白磁の壺を見て、表現の中心であるはずの絵や色がないにもかかわらず、堂々と立っている姿に感動を覚えました。
これがきっかけとなり、卒業と同時に白磁づくりを始めることにしました。
いざ制作をしてみると、感動した白磁の魅力をどのような方法で表わせばよいのか、すぐにはわかりませんでした。
そんな時には、いつも「なぜ白磁でなければいけないのか」「白磁とはどんなやきものなのか」「フォルムや釉薬の関わりはどうあるべきか」と、自らに問いかけながら私なりの表現を模索してきました。
私の住んでいる鳥取は、冬には山や田畑を一面まっ白にするほどの雪が積もることがあります。
それは、非日常的な光景なのでいつ見ても感動的です。
それが、いつの間にか私の求める白磁の色となりました。
その他に、白磁の器肌に現われる光と影からなる陰影の美しさは、鳥取のおだやかな日差しのもとで仕事をしていたから気づけたもので、制作する環境が無意識のうちに作品づくりに影響を与えていることを知りました。
白磁をつくり続ける中で、絵や色を加えていくことの素晴らしさも知りつつ、逆に省いていくことでしか生まれない美的表現があるのではないかと考えてきました。
文芸の短歌や俳句のように、思い切って省略することで加えていく以上の広がりと豊かさが生まれてくるのではないかと思います。
この度、福岡では初となる白瓷展を開催させていただくことになりました。
白磁に憧れ、長年に渡りつくり続けてきた作品を、皆さまにご高覧いただければ幸いです。


令和7年 11月吉日 前田昭博

 

 

画像

『白瓷捻面取壺』巾 27.0 × 高 35.6 cm

【 陶歴 】


1954 鳥取県 河原町に生まれる
1977 大阪芸術大学工芸学科陶芸專攻卒業
1991 第11回日本陶芸展「毎日新聞社賞」受賞
1993 第48回新匠工芸展「富本賞」受賞
1994 第37回日本工芸会中国支部展「金重陶陽賞」受賞
1996 東京国立近代美術館 特別展「磁器の表現 一1990年代の展開」招待出品
1997 第10回 MOA 岡田茂吉賞展「優秀賞」受賞
1998 第4回「エネルギア美術賞」受賞
1999 「日本の工芸<今> 100選」展招待出品(パリ三越 フランス)
    鳥取市文化賞 受賞
    第47回日本伝統工芸展「朝日新聞社賞」受賞
2000 第55 回新匠工芸展「稲垣賞」受賞
2001 「神聖なる白 Eternal White 展」招待出品 ローマ日本文化会館「イタリア」(国際交流基金主催)
2002 現代日本工芸展「素材と造形思考」招待出品「マレーシア、インドネシア」(国際交流基金主催)
    現代陶芸の100年展「日本陶芸の展開」招待出品(岐阜県現代陶芸美術館)
2003 20回記念「田部美術館大賞 茶の湯の造形展」大賞受賞
    第2回京畿道世界陶磁ビエンナーレ銅賞受賞(韓国)
    第50回日本伝統工芸展「第50回展記念賞」受賞
2004 2003年度日本陶磁協会賞 受賞
    第61回中国文化賞受賞
2005 第60回新匠工芸展「60回記念大賞」受賞
2006 Asian Ceramic Delta-Japan Korea and Taiwan 招待出品(韓国・台湾・日本)
2007 「わざの美 伝統工芸の50年」展 招待出品(大英博物館 イギリス)
    紫綬褒章受章
    東京国立近代美術館開館30年記念展II「工芸の力 ー21世紀の展望」展 招待出品
2009 企画展「前田昭博 白瓷の造形」(鳥取県立博物館)
2010 第3回 智美術館大賞展 招待出品(菊池寛実記念 智美術館)
    特別展「現代工芸への視点 一茶事をめぐって」招待出品(東京国立近代美術館工芸館)
    鳥取県文化功労賞受賞
2012 第29回「田部美術館大賞 茶の湯の造形展」優秀賞受賞(田部美術館)
    ヴァロリス陶芸ビエンナーレ 2012 招待出品(ピカソ美術館 フランス)
2013 重要無形文化財「白磁」保持者認定
    日本伝統工芸展60回記念「工芸から KOGEIへ」招待出品(東京国立近代美術館工芸館)
2014 「人間国宝の現在(いま)」展出品(東京国立博物館 平成館)
    「わざの美一日本の工芸」展招待出品(シンガポール)
2015 大英博物館所蔵「世界の至宝展」出品(シンガポール国立美術館)
2016 第1回「工芸・Kogeiの創造一人間国宝一」展(銀座和光ホール)
   「近代工芸と茶の湯II」展招待出品(東京国立近代美術館工芸館)
2018 TEFAF Maastricht2018 展 出品(オランダ)
    重要無形文化財保持者 前田昭博 白瓷譜 2018(日本橋三越本店)
2020 2019年度日本陶磁協会賞 金賞受賞
    特別展「工藝 2020ー自然と美のかたち」(東京国立博物館 表慶館)
2022 未来へつなぐ陶芸 伝統工芸のチカラ展 招待出品(国立工芸館)
    重要無形文化財保持者 前田昭博 白瓷譜 (日本橋三越本店)
2023 開館記念展「皇室のみやび -受け継ぐ美- 」展(皇居三の丸尚蔵館)
2024 ギャラリー MAYARO個展(フランス・パリ)
    旭日小綬章 受章
    「前田昭博 白瓷譜 1995~2024」作品集出版(求龍堂)

現在
公益社団法人 日本工芸会 参与
重要無形文化財「白磁」保持者
大阪芸術大学 客員教授
金沢美術工芸大学 名誉客員教授

 

※実際の作品と色味が多少異なる場合がございます。予めご了承ください。
※作品に関するお問い合わせは福岡三越 4階岩田屋三越美術画廊092-726-7789(直通)まで。

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